12月議会では大きな項目3つについて質問しました。

今回は、その1つ目の学校給食と農業支援についての質問内容を皆様にお知らせいたします。

 

子どもたちに残したい西宮市の環境と、子どもたちに食べさせたい食べ物の話を今回はさせていただきました。

市内の農地を守りながら持続可能なまちづくりを進めるために地産地消という、生産と消費の地域内循環ができる仕組みが必要だと考えています。

また、子どもたちには顔の見える関係の中で自分たちの食べるものに目を向け、食べ物のこと、環境のこと、地域のことを身近に感じることができる環境つくりを進めてもいきたい。

当たり前にあったものは今は私たち大人がしっかりと守らなければあっという間になくなってしまう可能性のあるものばかりです。

学校給食では地産地消を進めているところではありますが、農業振興計画の中で市内さん野菜への積極的な購入意欲があるという部分が示されている現状を見ると、市民の皆さんには地産地消は一定浸透しているように感じます。

現在、学校での食育推進の成果としてこの地産地消はどの程度成果を上げていると教育委員会では認識されているでしょうか?また、今後の取り組みについてはどのように市としての考えているのでしょうか?お答えください。

教育委員会答弁)学校給食における地産地消の推進についてお答えいたします。

学校給食における地産地消の推進については、平成21年4月に学校給食法が改正され、学校給食の目的が「食育の推進」に重点を置かれたこともあり、学校給食が学校教育の一環であるという趣旨がより明確となりました。また、同法で学校給食を活用して食の指導を行う際は、地域の産物を活用するなどの創意工夫を通じて、地域の食文化や産業、自然の恩恵に対する理解を深めることが規定されていることから、平成21年度より西宮産野菜を使用した地産地消の推進を行っております。取り組みを開始した平成21年度は、小松菜の1品目にとどまっていた西宮産野菜も平成30年度は、ほうれん草や水菜など9品目を使用することができております。また、西宮産の野菜を使用する際は、お昼の放送で紹介する他、毎月配付している献立表に使用する野菜の名前の由来や、生産者の畑の写真なども掲載することで、食への関心、地域への愛着に繋がっており、学校給食の食材が生きた教材となっております。今後につきましても、西宮産野菜を使用した新献立などの検討を行い、学校給食における地産地消の推進を行ってまいります。

次に、主食となる米飯について質問しました。西宮市の学校給食では西宮市産の米を学校給食で提供する機会を年間3回設けています。

市内でできる米を食べることができるのは非常に良い取り組みだと考えますし、これからこの機会が増えることに期待しますが、現在この米を食べるため、炊き込みご飯などにして提供されており白ごはんとして、米本来の味を楽しむ、知る機会がありません。

なぜ、白ごはんとして喫食することができないのでしょうか?そのことを改善するための方策はあるのでしょうか?

教育委員会答弁)現在、学校給食の米飯につきましては、委託炊飯による白ご飯と、自校炊飯による炊き込
みご飯などの変わりご飯がございます。自校での炊飯を変わりご飯としている理由は、自校で炊飯する際、回転釜を使用して炊飯するため、残った回転釜だけでは調理できる献立が限られてしまうことから、おかずという点や食べ応え、栄養バランスを考慮し、炊き込みごはんやピラフなどの献立として提供
しております。また、委託炊飯での使用は、西宮産の米の流通量が限られている点及び、炊飯工場の構造上、タンクに貯蔵した米が洗米を経て炊飯される仕組みとなっており、指定した日に西宮産の米を使用することはできません。しかし、本市といたしましても、変わりご飯ではございますが、地産地消という食育の観点から、西宮産の米を使用しており、可能な限り、児童生徒に素材本来の味を知ってもらいたいと考えております。
今後につきましては、少しでも西宮産の米を使用した白ご飯が提供できるよう、関係機関と協議を行ってまいります。

農業振興計画では市民の声として、「農薬や化学肥料を減らした安心安全な農産物を販売してほしい」という意向が一番多いという結果がアンケートで明らかになっています。

学校給食でもそのような市民の声にこたえることができるように、西宮市として今後、農薬や化学肥料を減らした農産物や有機野菜などを利用した学校給食についてはどのように考えますでしょうか?お答えいただきたいと思います。

教育委員会答弁)本市の学校給食で使用する食材につきましては、できる限り国産のものを使用することとしており、野菜についてはすべて国産を使用しております。
使用している野菜は、無農薬野菜ではございませんが、国が定めた使用基準に基づき、農家の方が農薬の散布時期や回数を遵守し、丹精込め生産されたものを使用しております。残留農薬検査についても、生産者による出荷前検査の他、保健所による流通農作物の検査が実施されておることから、市場に流通している野菜は安全安心であると考えております。
また、価格面、生産量からも、有機野菜の生産量は、平成28年度の国内総生産量に対する有機JASの割合が0.35%と非常に低い割合となっており、価格も現在使用している野菜の2倍から3倍の価格となるため、これらの課題が整理できない現段階では学校給食の食材として使用することは困難と考えております。

以上のような学校給食を進めて行くためには、食材となる農産物を作る農業者を支える事が必要になります。

県産野菜や近隣自治体の野菜を供給してもらうことももちろん必要と考えますが、市内で農業生産がおこなわれていることを学校給食などを通して知っていても本当の現場を見たことがないという市民の認知度の低さが現状の中で、市内野菜を子どもたちに食べてもらい、子どもたちがその農地を日頃から身近に感じることができるよう、農地を守り継続してもらう必要があります。

自分たちの食べるものをどのように捉えるのか?需要と供給の関係を生み出し、維持できるような仕組みが必要であると考えます。

以上のことを踏まえて農業支援について質問します。

農業振興計画にもあるように市内農業の現在の大きな課題として、人手不足と後継者不足が上げられます。

その後継者となるような人や人手不足解消に繋がるような人のマッチングが必要と考えます。

そのためにも農地の貸し借りをスムーズにできるように貸したい人と借りたい人を繋げるつなぎ目役に行政がなれるような仕組みを新たに制度化することを提案します。

また、農業塾などを活用して、農業の経験を一定積んだ人と人手を必要としている間を取り持つような人材バンク等を創設し、市が率先して必要な人に周知するべきです。

また、新たに市内で農業を始めたいと思う人たちに向けて、現在すでに取り入れている西宮市の農業活性化推進対策事業補助金に補助率の上乗せをするなどして新規就農者支援をすることを提案します。

産業文化局)平成27年4月に都市農業振興基本法が制定され、都市農業の持つ防災や環境の保全など多様な機能が再認識されるようになり、都市農地は「宅地化すべきもの」から「都市にあるべきもの」へと、その位置付けが大きく方針転換されました。

本市の農業の現状は、農業従事者の高齢化に伴う農業の担い手不足・後継者不足のほか、都市部の農業地域であるため、法律で定める「農業振興地域」に指定されておらず、国の施策による支援がほとんど受けられないことや、まとまった農地を確保しにくく大規模化が困難であること、市街化区域内の生産緑地の活用が困難なことなど、多くの課題を抱えています。

そのような中、昨年度には、生産緑地法の改正や都市農地の貸借の円滑化に関する法律が制定され、本市においても生産緑地を含めた農地のスムーズな貸し借りが行える制度づくりが早急に求められています。
JA兵庫六甲は、今年度より阪神間の生産緑地等の農地の貸借のマッチングや新規就農支援等を行う「都市農地相談センター」を立ち上げました。さらに、同センターと生産緑地を抱える阪神間自治体間が、情報交換と課題を共有する「都市農地連絡協議会」が設置され、阪神間全体で都市農業の活性化に取り組む体制が整備されつつあります。
市としましては、今後「都市農地相談センター」との連携を強化することで、都市農地の貸借を促進して担い手への農地の集約や、農業学校などで農業を学んだ方の実経験の場の充実を図るとともに既存補助金の拡充を検討するなど、農業者や新規就農者の支援に努めてまいります。

今後さらなる地産地消の学校給食にこたえることができるよう、市内野菜の供給量を増やすことが必要になります。

そのために、西宮市産の野菜のブランド化の強化を目指し、市民ニーズにこたえることができるような市独自の補助制度の創設や既存のブランド化促進事業への補助率の上乗せをすることは可能でしょうか?

また、出口支援として市内での販売所の拡大に行政が相談窓口になりつつ、また流通の仕組みとして市独自の支援策を新たに創設し、シルバー人材などを活用して支援するなどは考えられないでしょうか?

産業文化局)農産物の販路を拡大するためには、直売所や大手スーパー内でのインショップでの販売が有効であると考えています。こうした取り組みを支援し、西宮産農産物の認知度向上を図るため、既存補助金での「西宮産農産物のPR支援」や直売所等への「西宮産農産物」ののぼり貸し出しを継続するとともに、西宮産農産物のロゴマークや直売所マップの作製も検討していきます。また、学校給食における地産地消の取り組みをさらに進められるように、農業者等への支援を続けてまいります。
今後、新卸売市場の開設に合わせて、例えば、西宮産農産物マルシェが開催できないかなど、発信力を高める取り組みについても研究してまいります。

最後に、3年後に迫る2022年の生産緑地問題があります。市内南部の生産緑地について、必要な地域に関しては市が借り上げ地域農園や市民農園にすることで緑地の保全、農地の保全、災害時の地域の避難場所などになると考えます。また、地域農園にすることで、限られた興味のある人だけの農園だけではなく、高齢者男性の地域参加を促す仕掛けの一つとして農業を位置付けることや地域の居場所として、様々な世代へのアプローチが可能になります。子どもたちが生活する場に農地という新たな居場所の創設をし普段の生活の延長線上に農業を位置付けることは都市農業に求められる部分でもあると考えます。

産業文化局)生産緑地については、制度開始時の平成4年(1992年)に指定された多くが、指定後30年を迎える2022年に、宅地化を前提とした買取申出が増加することが懸念される、いわゆる「2022年問題」への対応が、課題となっております。

一方で、本市においては、市民ニーズが特に高い南部地域の市民農園では、毎年申し込み倍率が3~6倍で推移しており、早急に市民農園を拡充する必要があると考えています。そのため農家自らの耕作が難しくなった生産緑地等については、まず貸借を促進し、併せて、市民農園や体験農園といった活用方法の拡大を図ることにより、農地の保全を進め、ひいては防災機能等農地の持つ多面的な機能の維持を図ってまいります。
また、シニア世代を対象に、農業を活用して地域福祉と社会参加を促進し、子どもたちも含めた様々な世代の新たな居場所の創設に繋がる、いわゆる「地域農園」についても、先進地の事例を参考に研究してまいります。